
フレームがあるからこその創造性
自分以上に自分を大切に関わる
自分以上に自分を大切に関わる
もし身近な人がこんな状況下にあったら(もしくはこんな相談をされたら)、どう関わりますか?
(「自分とのコミュ努力不足」と同じ図を用いていますが、書かれている内容は異なります)

自分が自Mするのとは違い、相手が「自分とのコミュ」を深め適切に展開できるよう関わるには、別途「他者とのコミュの工夫」が必要になってきます。
and more…
いずれも重要ですが、代表的なものとして「自分以上に自分を大切に関わる」「良いグチ」「非言語(ステート)」「うん知」「瞬間臨場」「ガンダム操縦」の6つを簡単に解説します。
これは「テーマを抱えている本人よりも”その人自身=自分”を大切に関わる」ことをキャッチーに表現したもの。
たとえば「本人以上にテーマを諦めない」「本人もないがしろにしてる声/課題を見逃さない」「複数の自分同士のバトルをやや甘めに決着させたことを丁寧に拾い徹底的に扱う」といった、当事者以上に当事者意識を持つことで生じる感覚を大切に関わる姿勢を指します。これは他者コミュの工夫全てに通底する基本姿勢です。なお、頭文字を取って「じたか」と呼んでいます。
既出ですね。一般的に愚痴は悪いものと捉えられがちですが、「さて、どうしよう?」と次へ展開させる前提で、あえて今感じているネガを感情を込めて口にし、しっかり味わい切ることで心を動かし、結果的に早くそれに囚われない状態を目指すのが「良いグチ」。積極的に口にすることで自分を対象化し、それを相手取ってバトルしやすくする効果もあります。

良いグチがあるって知ってる?(再掲)
これも既出。声/表情/体の使い方といった非言語にはその人の状態(=ステートと呼びます)が現れています。たとえば「”やる”と口にしつつ声のトーンに迷いが感じられる」といった形で、話し手の非言語は勢力図を汲み取る大きなヒントになります。
また、メラビアンの法則の通り、関わり手の非言語が相手に与える影響力は大きく、これを自覚的にコントロール出来なければ適切な関わりは狙えません。

非言語は本音の宝庫
「ステート」(再掲)
非言語の中でも特に相手への影響が大きいのが話を聴く時のリアクション。「うん」という頷き一つとってもそのバリエーションは豊かで、このコントロールが案外難しい(「”うん”に関する知恵」から「うん知ワーク」と呼んでいます)。
ただ形として聴いてるフリをしても「聴いてるフリをしてる」というステートが相手に伝わってしまうため、「心底そう感じ」ながら話を聴ける自分になることが必要。熟練者ともなると頷き1つで質問したり話を進められる関係性を構築することも可能です。

プロが使いこなす頷きの技術「うん知」ワーク
関わっている最中は常時「瞬時に相手に臨場」し続ける必要があります。
たとえば「早起きしたいね〜」と言った瞬間の喋り手のステートは勿論、その後の間で相手に何が起こっているかを味わうこと(これぞまさに共感)。「相手が見ているものに食らいつく」ニュアンスから「お花畑ツアー」とも呼びますが、早起きというお花を見ているかと思えば全く違うお花畑に意識が向かっていることもしばしば。これを常に合わせ続けなければ真に相手の見ているものを見ているとは言えません。
「同じものを見て味わえる」よう都度相手に確認することも大切ですが、「味わう」力を高めることも大切。熟練度が増してくると話し手がまだ言語化できていないものを聞き手が表現し「まさにそれ!」といった反応をもらうことも(まさに「自たか」の最たるものですね)。

リアルに感じるから心動く「臨場と俯瞰」(再掲)

瞬間臨場/お花畑ツアー
瞬間臨場を深めるのにガンダム操縦の考え方が役立ちます。人が生きている環境を「ステージ」、容姿/能力/性格/体質/経験…等を「ガンダム」、そして人生をどう生きるかの選択は「コックピットに乗る操縦者」で表現し、喋り手をA、聞き手をBとします。
例としてAさんが鬱病だった場合「ステージA(環境)でガンダムA(性質)をAが操縦(選択)した結果ガンダムAが鬱になっている」ということですが、ステージとガンダムが同じAでもBが操縦すれば鬱にならないかもしれない。このように「操縦士Bならどう操縦するか」「仮にガンダムBを持ち込むことが出来たらどうなるか」等も見ることで、Aの変化につながる打開策を炙り出すのに役立ちます。その上でここで再度「Aが操縦した場合なぜガンダムAが鬱になるのか」差分に意識を向けることでAが見て感じているものを味わう手掛かりにもできます。

3つのガンダム操縦パターン
他者コミュで押さえるべきコツはまだまだ沢山ありますが、これらの他者コミュのコツを意識しながら、当人が良い状態で「起きてることを拾い、勢力図を理解し、複数の自分でバトりつつ、必要な問いに挑む」よう関わってくれる人は非常にレアだと思います。
多くの場合「そんなの面倒くさい」「サッサと自分で決めろよ」「グチる暇があればポジティブなことに時間を使えば?」と思われてしまうのではないでしょうか。
この点、自らも自Mし続けている人は、複数の自分をどう扱えば良いか経験を積み、そこに寄り添ってくれる有難さを痛感しているため、他者の話に対して(良い意味で)我が事のように相手の複数の自分を大切に関わりやすくなります。(逆を言えば自M経験が少ない人ほど「”相手が自分の答えを出す”のに寄り添う」力は低い傾向にあります)
そもそも「どう関ればその人の最適な変化を促せるか」ほとんど誰も学んだことがありません。「話を聴く」「相談に乗る」こと自体は誰もが気軽にやってしまえることですが、真に相手の状態に寄り添い当人が満足できる変化を起こせるよう関わるには、相応の技術と経験を要します。
いくつもある関わり方のコツを全て意識しながら関わるのは一朝一夕で身に付くものではなく、何度も人に関わる経験を積み、勘所が分かる人と一緒に振返り学習し、研鑽を重ね続ける必要があります。
(次の記事)
自分以上に自分を大切に関わる(後編)
